




10月22日(金)
平城遷都1300年祭の平城宮跡の会場の東院庭園広場では「天平茶会」という催しが行われておりました。遣唐使によってお茶がもたらされた当時のお茶を復元するという試みとのこと。古代のお茶は「餅茶(へいちゃ)」と呼ばれ、小さな丸い煎餅のようなかたちであったといいます。まず、蒸した茶葉をすり潰し、餅のように五百円玉ほどに成形。それを日干しにして、固めて焙炉で1晩乾燥。お茶をいれる直前に再度焙って茶碾で挽いて、粉状になったら沸騰した湯に入れる。菓子には当時の高級菓子で、牛乳でつくられた「蘇」と干柿の中に柚子の果皮を芯として堅く巻き上げた「柿寿賀」というもの。当時あった素材だけでつくられています。「蘇」はキャラメル色で、口に入れると乳製品特有の濃い香りが広がります。干柿の方は干柿の甘さに柚子の風味がブレンドされて素朴ですが、品のある味わいが印象的でした。肝心のお茶は色からもほうじ茶に近いもので、香りも緑茶の雰囲気を残しながら焙った香ばしいところもあるというものでした。この茶会をプロデュースされた奈良煎茶道の「美風流」家元、中谷美風氏が解説してくださいましたが、「平城宮があったこの場所で、当時と同じお茶を飲むということにとても意義があると思います。」とおっしゃっていたのが印象的でした。
写真1当時の衣装を再現 2お茶と菓子 3焙る前の丸形にしたお茶 4お茶を入れる前に焙った状態 5それを粉状にしたところ

